「……、」
教室にて、生徒会長とクラスメイトの騒ぎを眺めていた
更なる騒ぎがあったらしいと知った彼女は、なんとなく、先ほど生徒会長達が居たらしいその屋上に辿り着いて居た
「何でそんな場所に立っているんですか。危ないですよ」
当たり前のように――そんな注意をする
ただ、勘のいい彼女は、何となく、そういうことが起こるような気もしたけれど
「……聞いたことはありますよ。そりゃあそうでしょう。貴方は有名人なんですから」
ふ、と瞳を細めながら
「――何をしに、ですか。私もふらっと来ただけですからね、なんとも……」
「それに、それは貴方にも言えますよ。壱護さん」
「爆弾を見つけた、というのは、まあありますね――ありますけども、もうそれは回収されてるんですもの」
それこそ――私が来た意味も、貴方が来た意味も、何故という話に――
そんなことを続けそうな彼女は、
——彼の変わった様子に驚いた
「――」
横に体を転がして、しかし肩を飛来するナイフで切ってしまった
「止めなさい!!何をするんですか!!」
咄嗟に、自分も能力を発動する。――ばちり、と電気を走らせた
そのまま彼に向け、軽い電撃を放つ
「――だからと言って、こんな"遊び"は容認されませんよ、壱護さん!」
――ばぢッ、ばちばちっ
自分の肉体に電撃を通し、ナイフに向けて太い電気の槍を走らせ、勢いを相殺させようとする
追撃、自分に通した電気で、彼の立っているフェンスに向けて磁力で飛んでいき、スピードに乗ったままワンステップ駆け上がり、蹴りをいれようと
「!!」
彼女は慌ててフェンスを磁力で駈け上がると、足をくっつけたまま手を掴もうとする
「危ない!!」
「――」
ゆら、と体が後ろに落ちていき、ナイフが顔面に向かってくる
「ああ、」
言葉が漏れそうになって、間に合わない――死ぬだろうか、と考えた
彼女の顔面を狙った一本のナイフは――、彼女の顔の横、ギリギリかすらない場所に、突き立てられていた
ゆっくりと瞳を閉じると、嘲笑うかのように、コンクリートに突き立つナイフ
「……、」
ゆっくり、なんとか体を起こそうと
「……遊ばれましたか」
呟き、彼を睨む
「……、」
息を吐くと、彼の情報も鑑みて、何を優先すべきかを悟った
「……貴方の事は、後で教師陣に報告しておきます」
たん、と踏み込むと、自分の磁力を最大まであげ、まず彼のフェンス――彼の隣に降り立つ
それから、式旗棒に向けて降り立ち、校庭へと向かった
教室にて、生徒会長とクラスメイトの騒ぎを眺めていた
コリンティアン・ローズの髪色。
この学校で「学生手品師」として人気者である壱護ピエル(いちご ぴえる)が、屋上のフェンスに乗って立ってる
人の気配を感じた彼は、そのまま振り向いて笑った
「やあ」
今にも軽やかに飛び降りて行きそうな、屈託無い笑みで
この学校で「学生手品師」として人気者である壱護ピエル(いちご ぴえる)が、屋上のフェンスに乗って立ってる
人の気配を感じた彼は、そのまま振り向いて笑った
「やあ」
今にも軽やかに飛び降りて行きそうな、屈託無い笑みで
更なる騒ぎがあったらしいと知った彼女は、なんとなく、先ほど生徒会長達が居たらしいその屋上に辿り着いて居た
「何でそんな場所に立っているんですか。危ないですよ」
当たり前のように――そんな注意をする
ただ、勘のいい彼女は、何となく、そういうことが起こるような気もしたけれど
「君、知らないの?ボクのこと」
体の向きを変えフェンスを大げさにカンカン歩きながら、楽しそうに喋る
「壱護ピエルはマジシャンだーって聞いたことない?」
不安定な足場で、顔を大きく傾けながら笑って
「何しに来たの?」
体の向きを変えフェンスを大げさにカンカン歩きながら、楽しそうに喋る
「壱護ピエルはマジシャンだーって聞いたことない?」
不安定な足場で、顔を大きく傾けながら笑って
「何しに来たの?」
「……聞いたことはありますよ。そりゃあそうでしょう。貴方は有名人なんですから」
ふ、と瞳を細めながら
「――何をしに、ですか。私もふらっと来ただけですからね、なんとも……」
「ふーん」
「それに、それは貴方にも言えますよ。壱護さん」
カシャ、と音立てて歩く
「屋上で爆弾見つけたって話聞いて来たわけじゃないの?ボクはそうなんだけどー」
えへっ、と笑って
「屋上で爆弾見つけたって話聞いて来たわけじゃないの?ボクはそうなんだけどー」
えへっ、と笑って
「爆弾を見つけた、というのは、まあありますね――ありますけども、もうそれは回収されてるんですもの」
それこそ――私が来た意味も、貴方が来た意味も、何故という話に――
そんなことを続けそうな彼女は、
「ボクとおんなじように来た人がいたら、"遊ぼう"と思ってさー」
危なっかしく、大きくジャンプした。回転して飛ぶ瞬間、彼の姿がピエロのような姿に変わって、フェンスに現れたサーカス玉の上に着地して見せる
「遊ぼう」
やや狂気さが垣間見えるような表情で笑って、宙にナイフが三本浮かぶと、彼女に向かって飛んで行く
危なっかしく、大きくジャンプした。回転して飛ぶ瞬間、彼の姿がピエロのような姿に変わって、フェンスに現れたサーカス玉の上に着地して見せる
「遊ぼう」
やや狂気さが垣間見えるような表情で笑って、宙にナイフが三本浮かぶと、彼女に向かって飛んで行く
——彼の変わった様子に驚いた
「――」
横に体を転がして、しかし肩を飛来するナイフで切ってしまった
「止めなさい!!何をするんですか!!」
咄嗟に、自分も能力を発動する。――ばちり、と電気を走らせた
そのまま彼に向け、軽い電撃を放つ
「あははっ、キミもアザナなんだね。「雷」かな?それとも「電」——?」
ぴょいー、と軽い身のこなしでフェンス上でバク転するように電撃をかわす
「何か手がかりがあると思ってここに来る人もいるんじゃないのかなーって。または野次馬?でもそんなに人はいないだろうからさ、――大勢相手にしなくていいじゃん。ボクは"遊びたい"んだ」
笑いながら手が弧を描き、その軌道上にナイフが今度は5本浮かび、また彼女に襲いかかる
ぴょいー、と軽い身のこなしでフェンス上でバク転するように電撃をかわす
「何か手がかりがあると思ってここに来る人もいるんじゃないのかなーって。または野次馬?でもそんなに人はいないだろうからさ、――大勢相手にしなくていいじゃん。ボクは"遊びたい"んだ」
笑いながら手が弧を描き、その軌道上にナイフが今度は5本浮かび、また彼女に襲いかかる
「――だからと言って、こんな"遊び"は容認されませんよ、壱護さん!」
――ばぢッ、ばちばちっ
自分の肉体に電撃を通し、ナイフに向けて太い電気の槍を走らせ、勢いを相殺させようとする
追撃、自分に通した電気で、彼の立っているフェンスに向けて磁力で飛んでいき、スピードに乗ったままワンステップ駆け上がり、蹴りをいれようと
「うわおっ!?」
猛スピードで飛んで来た彼女にそんなことも出来るのかと驚き、蹴りを喰らってバランスを崩した
猛スピードで飛んで来た彼女にそんなことも出来るのかと驚き、蹴りを喰らってバランスを崩した
「!!」
「――わあぁっ!!」
絶妙なバランスを保っていた彼は玉から転げ落ち、そのまま投げ出され
絶妙なバランスを保っていた彼は玉から転げ落ち、そのまま投げ出され
彼女は慌ててフェンスを磁力で駈け上がると、足をくっつけたまま手を掴もうとする
「危ない!!」
——ぱし、と掴まれて命拾いした彼
「――…ありがとう……ボクはキミを殺そうとしたのに、」
少し俯いて呟く
彼女に引き上げられたなら、ぐい、と迫る笑みを見せて
「――おかげでちょっと早い終幕になっちゃった!!」
押し倒すように彼女を突き飛ばせば、屋上のコンクリートに落ちた彼女の顔面に向かってナイフを突き立て――
「――…ありがとう……ボクはキミを殺そうとしたのに、」
少し俯いて呟く
彼女に引き上げられたなら、ぐい、と迫る笑みを見せて
「――おかげでちょっと早い終幕になっちゃった!!」
押し倒すように彼女を突き飛ばせば、屋上のコンクリートに落ちた彼女の顔面に向かってナイフを突き立て――
「――」
ゆら、と体が後ろに落ちていき、ナイフが顔面に向かってくる
「ああ、」
言葉が漏れそうになって、間に合わない――死ぬだろうか、と考えた
カッッ!!
彼女の顔面を狙った一本のナイフは――、彼女の顔の横、ギリギリかすらない場所に、突き立てられていた
ゆっくりと瞳を閉じると、嘲笑うかのように、コンクリートに突き立つナイフ
「……、」
ゆっくり、なんとか体を起こそうと
「……遊ばれましたか」
呟き、彼を睨む
「……そうだね、」にっ、笑って離れる
「キミはボクのこと殺す気ないみたいだし。その程度の人と戦っても、これ以上得られるものはないだろうしね」
意味ありげに呟いて 指をパチンと鳴らすと、出現していたナイフは全て消えた
「遊んでくれたお礼に教えてあげる 爆弾の一つは校庭の真ん中に埋まってるよ」
にか、と笑い、教える
変身をまだ解いてないのは彼女にいつ攻撃されても対応できるように。つまり、彼は攻撃する意思はもう見られない
気まぐれで、且つなんという自己中心的なピエロだろうか
「キミはボクのこと殺す気ないみたいだし。その程度の人と戦っても、これ以上得られるものはないだろうしね」
意味ありげに呟いて 指をパチンと鳴らすと、出現していたナイフは全て消えた
「遊んでくれたお礼に教えてあげる 爆弾の一つは校庭の真ん中に埋まってるよ」
にか、と笑い、教える
変身をまだ解いてないのは彼女にいつ攻撃されても対応できるように。つまり、彼は攻撃する意思はもう見られない
気まぐれで、且つなんという自己中心的なピエロだろうか
「……、」
息を吐くと、彼の情報も鑑みて、何を優先すべきかを悟った
「……貴方の事は、後で教師陣に報告しておきます」
たん、と踏み込むと、自分の磁力を最大まであげ、まず彼のフェンス――彼の隣に降り立つ
それから、式旗棒に向けて降り立ち、校庭へと向かった
「…、まぁ、そうなるよね」はは、と苦笑して
彼女が能力を駆使して向かう様子をおお、と眺めた後、自分の能力を解いた
その後突然 常の彼らしい余裕の笑みが、青ざめた
「——く、」
元の学生姿に戻ると、胸を押さえて屋上のコンクリートに膝をつく
能力の代償から来る苦しさに僅かに呼吸を荒げ
「はっ、…。玉一個と、ナイフ9本でも……反動来ちゃうのか……」
悔しさを孕んだ声を屋上で一人、それを漏らしている事を――もし誰かに知られでもしたら、壱護ピエルは何と思うだろうか
彼女が能力を駆使して向かう様子をおお、と眺めた後、自分の能力を解いた
その後突然 常の彼らしい余裕の笑みが、青ざめた
「——く、」
元の学生姿に戻ると、胸を押さえて屋上のコンクリートに膝をつく
能力の代償から来る苦しさに僅かに呼吸を荒げ
「はっ、…。玉一個と、ナイフ9本でも……反動来ちゃうのか……」
悔しさを孕んだ声を屋上で一人、それを漏らしている事を――もし誰かに知られでもしたら、壱護ピエルは何と思うだろうか
壱護ピエル by jin.
無芸梨理恵 by kimi.18. 無芸梨理恵vs壱護ピエル 了(20151202)
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